アメリカ東部のネイティブテイスト

『バッファローチキンウィング』アメリカ東部のネイティブテイスト飽食の時代と呼ばれて久しい日本。世界中のありとあらゆる料理が、いながらにして味わえる感がありますが、実際は「それぞれの国の代表的料理の中でも、極めて一部のものが味わえるようになった」というのが現実というもので、日本では味わえないと言うものがまだまだ少なくありません。バッファローウイングもまさしくその一つです。

アメリカのファーストフード、ジャンクフーズといえば、ハンバーガーにフライドチキン、それにピッツアの類がすぐに思い浮かぶところです。今やこれらの食品は、アメリカを代表するものであるばかりでなく、ここ日本においても日常食として完全に定着しています。

しかし不思議なことに、彼の地では大人気を集めているものでありながら、バッファロー・チキン・ウイングはいまだ日本では未紹介のものであるようです。その理由の一つとして、前述した三つのファーストフードが広い層に受け入れられ、朝食、昼食、夕食と、すでに主食として食されていることが上げられるでしょう。

素揚げされたチキンと独特のスパイス(ソース)が生み出す味のハーモニー

素揚げされたチキンと独特のスパイス(ソース)が生み出す味のハーモニーその点バッファロー・チキン・ウイングの場合、どちらかといえば「辛さ」と基本としたテイストから日本流にいうなれば「酒の肴」的扱いを受ける方が多いようです。

真っ赤なホットソースでマリネードされた外見。「ブレイジン」「ホッター」「オリジナル」と、好みに応じて三段階に分けられる辛さ。口直し、あるいは辛さを調節するために必ず添えられるブルーチーズ・ドレッシング。そしてセロリ、キャロットの野菜スティック…。こうした取り合わせからしても、まさにこれは大人の食べ物でありアメリカの代表的「酒の肴」なのです。

事実、彼の地のパブでは、ビールの友としては欠かすことの出来ない最もポピュラーなメニューの一つです。素揚げされたチキンと独特のスパイス(ソース)が生み出す味のハーモニー。これらは日本人が今だかつて無い体験したことのないテイストなのです。